第一章〜文化祭でのべんた〜 | 作者:くるっくー | |
文化祭1日目、2階生徒ホールで早食い大会があった・・・。 そこにはべんたの姿も・・・。 スタートの掛け声と同時に10名ほどの男子生徒が一斉にフランスパン1個丸ごとむさぼり始めた。 しかし何故かべんたの席はなく、テーブルの左端でべんた1人だけ立って喰っていた。 観客はかなり沢山いた。 みんな「すご〜い」と驚きの表情を隠せずに見ていた。 選手は中3の太った生徒から高1(2)のべんたほどの痩せ細った生徒までいた。 おっと、書き忘れていたが、ルールとしてはちぎって食べてはいけないというものだ。 そして太った中3などがフランスパンの先端を握りつぶしたり試行錯誤しながら食べていたりする中、べんたは普通に食べていた・・・。 しかもべんた1人だけ飲み物がお茶だった・・・。これは一体何なんだろうか・・・。新手のいじめなのだろうか・・・。 遅すぎるべんたに司会のT君は、べんたのフランスパンにマヨネーズをかけに行った。べんたは「やめろよ〜」と抜かしながらも何故か拒否しようとせず、フランスパンにマヨネーズをかけられていた。 その後、「マヨネーズかけられちまったよ〜てへへ;;」と言わんばかりに周りの観衆やべんたの隣に座っているべんたの友人(べんたが勝手に友人だと思い込んでいるというのが妥当だろうか)に自慢をし、迷惑をかけていた・・・。 そして十数分後、第一位は太った中3だった。優勝のコメントは寒かったものの、べんたの行いに比べればましだろう。結局2位は現れないまま大食い大会終了となった・・・。 余談だが、賞品はカロリーメイトがピラミッド状に大量に積んであるものだった。 そして・・・ 大会も終了し、☆☆☆が中庭で文化祭を楽しんでいたとき、べんたが未だにフランスパンを食べながら歩いていた。彼には羞恥心というものがないのだろうか・・・?もう終わったというのに「遅いからまだ食べてます」と自分で言っているようなものである。 そして☆☆☆に話し掛けてた。「早食い大会見た!?」 よくそんなことが言えたものである・・・。俺だったらあんな恥ずかしい大会結果を見られたくない。 〜終わり〜 |